今年の稲作-2010



  穫り入れの終わった昨年の11月から、ずっと雨続きで田面が乾かず、苗代地を起こすのでさえようやく連休に入ってから。何とか例年通りに苗代を作りましたが、今年は佐千夫が正月明けに、9年前のバイク事故で痛めていた右膝の側副靱帯を手術したため、独り百姓になってしまって少々遅れ気味です。
  なおこのページは例年通り、日付の新しい方が上にあります。時系列的には、一番下の古い日付の記事から見て頂くと、分かりやすいかと思います。
 7月20日 水 管 理
  24時間経って玄関先の隣家の田には、殆ど水が無くなりました。水田の理想的な減水深は1日で2〜3cmと云われていますので、10cm余りの深水にしておいたのに田面が露出するのでは、除草剤が効く訳は有りません。水稲と云いますが、常時水が無いと稲が育たない訳ではなく、実は水は草が生えない様にしている抑草効果の方が大事なのです。幸い我が家の川端に堰を作り、東へ流れる水路の水量を増やすと、この田に充分な水を漲れるの事が分かりました。毎日この作業をして水管理です。 




 7月19日 除 草 剤 散 布
  土地改良区が水を流すのに合わせて、玄関先の田に水を漲りました。元々田面の方が水路より高いので、こんな風に深水にするには、ちょっとした工夫が必要だと分かりました。朝にこれだけ水を漲っておいても、実はこの田は夕方には田面が露出してきます。これが除草剤の効きにくい原因なのですが。 


 7月18日 川 掃 除
  安曇川沿岸土地改良区の水路掃除に合わせて、町内一斉に川掃除をします。その為に川や水路には前夜から水が流れなくなっていますので、水保ちの悪い玄関先の田は直ぐに干上がって仕舞いました。
  最初に植えたコシヒカリとは一ヶ月違いで、生長度合いにはこんなに大きな差があります。 
田植え : 7月14日

田植え : 6月14日
田植え : 6月14日

 7月17日 梅 雨 明 け
  昨年より半月以上早く梅雨明けになりました。雨が降っていればそれ程水管理に気を使わなくても良いのですが、田植えが遅かったので今しばらくは見回りが欠かせません。朝から全部の田を見て回りましたが、最初の頃に植えたコシヒカリはかなりしっかりしていて、ちょっと安心しました。これからは猛暑の中で草刈りと調節肥・穂肥の散布に追われる事になります。 
【 田植え : 6月14日 】

【 田植え : 6月18日 】

【 田植え : 6月30日 】

【 田植え : 7月8日 】 山田錦

 7月16日 苗 代 仕 舞 い
  梅雨前線は日本海上にあって前線の北側には強い寒気あり、大気が不安定で午後は急な雷雨が有るかも知れないとの予報。幸い少し小雨が降りましたが大したことなく、無事苗代の田植えを終了しました。残った苗は軽トラに一杯。捨ててみると60枚より多かったのかなと思いました。思いの他苗が伸びたので、最後の方は短い苗から順に植えたほど。植えた苗は26cm程度ですが、捨てた苗の一番大きなものは40cmを越えました。
  途中で少し手間取ったのと田が増えたので、今年の苗代仕舞いは昨年より4日遅くなりました。インターネットで検索してみると、どうやら我が家が日本一遅い田植えに入りそうです。しかしながら明日にも梅雨が明けそうなので、全てはこれからの天気次第ですが、順調に育ってくれる事を祈っています。 



 7月14日 玄関先の田で田植え
  各地に大雨警報や雷注意報・土砂災害警戒警報が出ていて、時折雨脚が酷くなって土砂降りになりましたが、何とか昼までに植え終わりました。午後は小雨。苗代の下の田を植えてから、苗代仕舞い。苗代に植える予定の苗をラックに入れ、それでも残った60枚余りの苗を全部軽トラに積み、苗床の有孔ポリを剥がしてからトラクターで中畦を壊し、更にドライブハローで代掻き。残念ながら水が廻りきらない内に暗くなって来て、営業終了です。夜9時半過ぎに、高島市にも土砂災害警戒警報が出ました。夕方から雷が鳴って雨が強くなった事を考えると、暗くなる前に苗代を始末出来たのは幸運だったのかも知れません。 












 7月13日 田植え延期
  夜明け前からかなり激しく降っていて、小雨になるのを待って苗代から苗をラックに上げ、何とか午前中に草刈りをしましたが、午後は又雨が酷くなって夜には大雨警報が出る始末。幾ら何でも田植えは無理なんで、一日延ばしました。 



 7月11日 あわや耕作放棄に
  我が家の玄関先に隣家の田があります。お隣は我が家が280年近く前に分家した母屋。耕作を依頼されていた農家が春先の育苗に失敗。そのまま田植えをせずに放置されていました。我が家の田植えがやっと家の周りの田だけになって、しかも苗がかなり残っているので、私の方で植えましょうかと電話。
  お隣は現在大津におられるので、草だらけの田をご覧になっていませんが、毎日見ているかじや村の住人は皆やきもきしていました。幸い双方の了解が得られたので、田植えの準備に入りました。
  朝から時折酷く降る生憎の天気でしたが、昼過ぎまで掛かってトラクターで起こし、更にドライブハローで片側の畦を取り払いました。水が廻るのを待って代掻きをしたのですが、取り払った畦の土を移動するのに手間取って、終わったのは夕方でした。雑草対策も有りますが、実は給食センターへの進入路新設工事があって以来、保水力に欠ける田になっているように感じていました。これで少し良くなる筈です。 
上の田の方が草が酷いので心配 下の田との畦も分からないほど


トラクターで1度耕起するとこの程度 3回起こしてやっと綺麗になりました

ドライブハローで何回も往復し、左側の畦を取りました 下の田は畦が高くて、土を横に移動


土が落ち着くのを待って田植えをする予定です

 7月10日 山田錦の田植え
  写真を撮った早朝の水見回り時点では、今にも降り出しそうな梅雨空でしたが、天気予報では昼前から晴れ。予報通り10時過ぎには雲が切れて来て、午後は少し蒸し暑さが残るものの、晴れて良いお天気になりました。山田錦を植え終わると、後は家の周りの田と苗代地だけになります。苗代の苗も残り少なくなりました。ちょっと淋しいですね。 




 7月8日 山田錦の田植え
  オイルシールやベアリングの交換が済んでスプロケットを組み込んでから、チェーンが伸びていると電話が掛かって来たのが金曜日の夕方。土・日を挟んだので部品の手配に手間取り、ドライブハローの修理に時間が掛かって仕舞って、代掻きをしたのが6日の火曜日。本当ならもう少し日を置きたかったのですが、週末の予定が混んでいたのでちょっと無理をして、中一日で田植えをしました。
  1本植が多いので昼の休みに田植機の設定を変え、苗の横送り回数を24回から20回にして少し太植えしましたが、果たして稲の出来具合はどうなるでしょう。 


1本植が多かった午前中の田植え 午後は少しですが植え込み本数が増えました

白鷺や鴨の足跡が一杯で、まるで干潟の様相です 田植機の進む方向に苗が傾いています



 7月7日 朽木古代米アート
  穂肥を配達に行ったついでに、朽木市場で横井真一君の植えている、「古代米アート」を見に行って来ました。少し遅かったので陽が陰って来ていて、しかもまだ植えて間もないので分かりにくいかと思いますが、「心」と云う文字が描かれています。 






 7月5日(月) 梅雨の晴れ間に
  注意報や警報が出るほどの土砂降りも、時間的には大した事も無くて済みました。久々に好天に恵まれたのですが、こういう日の水の見回りは楽しみなのです。最初に植えたコシヒカリは3週間経って、1本植の苗でさえ4本に分ゲツしています。あと半月もすれば、周りの田にも見劣りしなくなるでしょう。 
田植え:6月14日


田植え:6月14日

田植え:6月18日

田植え:6月24日

田植え:6月30日

 7月1日(木) ハロー修理・カモ
  コシヒカリを植え終わって夕方5時過ぎに、滋賀羽二重糯を植える田の代掻きをしていて調子が悪くなったドライブハローの修理を、例によってYESの賢君に依頼。明日朝一番にやりますと云うので、水を見に回るついでに立ち寄ると、6時半に行ったのに既にバラし終えていました。
  ベアリングもガタが有ると云うので部品を手配して貰い、修理が出来たら代掻き再開です。
  一番先に植えたコシヒカリを見て回っていると、田の中に3羽の鴨を見つけました。泳ぎ回って水の中に首を突っ込んで何かを食べていましたが、環境こだわり農産物生産圃場に相応しい風景…カモ。 





 6月30日(水) 滋賀羽二重糯の田植え
  九州では激しい雨が降っているというのに、近畿北部は曇りの予報。しかし昼過ぎから思いがけず晴れてきて、水を落としてある田面が乾きすぎないかと心配しましたが、何とか田植えが出来ました。
  6月30日はこの辺りでは”泥落とし”。 田植機で植える様になって田植えの時期が早くなり、殆どの農家は5月中に春の農作業を終えますが、手植えの時代は田植え仕事を終えて一休みと云う日。スタートの遅い我が方はまだ田植えをしています。朝から滋賀羽二重糯を植え、昼からはコシヒカリ。後は山田錦を植えると苗代仕舞いです。天気次第ですが穂肥の配達もあるし、あと1週間位かな? 
滋賀羽二重糯

滋賀羽二重糯 コシヒカリ

左隣は確か、連休明けの田植えでした

 6月28日(月) 朝から草刈り
 梅雨前線が日本海まで北上したお陰で折角晴れたのに、ドライブハローの調子が悪くてオイルシールを交換しなければならなくなりました。これでは代掻きが出来ませんので、朝から草刈りをし除草剤を散布。我が家の稲作ではこの除草剤が唯一の農薬散布です。




 6月26日(土) 湖西蔵元めぐり
  お中元の季節になりましたが、こんな新聞の折り込み広告を見つけました。高島市内にある5軒の蔵元の、自慢の酒を組み合わせてセットにしたもの。今年の吉田酒造は、「かじや村」を使ってくれました。


 6月24日(木) 晴れた日の田植え
  一日置きに良く晴れて助かっています。コシヒカリにつづいて他の品種も植え始めました。普通は畦の草を刈ってから田植えをするのが常識なんですが、我が家は仕事に追われてどうしても田植えが優先してしまいます。幸い苗の育ちが良くて田植えも順調。新顔の田植機のお陰で近年では珍しく、苗が大量に余りそうです。
  折角晴れた日に田植えをしているんやからと、佐千夫に何枚も写真を撮って貰いました。


田植機の旋回する枕地は空で一度往復して、地均しををしてからから植えます





苗代の苗が大分減って来ました

 6月22日(火) 新聞記事を紹介
  読売新聞・滋賀県民版にこんな記事を見つけました。横井真一君は朽木で、古代米だけでなく滋賀羽二重糯やコシヒカリ・次世代の夢(弥生)など、いろんな品種を作っているのですが、平井肥料店の大事なお得意先でもあるのです。

 6月22日(火) 草刈と肥料撒き
  百姓仕事は天気次第。珍しく晴れたので急遽圃場整備の田を草刈りし、午後から肥料を撒きました。他の仕事は雨合羽を着てでも何とかやれますが、元肥の散布だけは無理。3枚の田の内、1枚はコシヒカリで2枚に山田錦を植える予定です。どちらも作り方次第では伸びすぎて倒伏する品種なので、燐酸と加里を多めに入れて対応しています。苗も順調に伸びていますので、月末には田植えが出来そうです。
  最初に植えたコシヒカリは、滋賀県環境こだわり農産物生産圃場に植わっています。まだ1週間ほどにしかならないのに、早くも背伸びするように生長し始めました。






山田錦の苗も大きくなって、何時でも植えられそうな程です




 6月19日(土) 大雨の後の田植
  17日に代掻きをし、中一日置いて田植えをしたので順調に植わる筈なのですが、夜来の雨が50mmを越えるほど降り、尻水戸を抜いて無かったので再び凄い大水。夜中に水戸を下げておこうかと思ったのですが、油断でした。何とか排水しながら2枚で2反の田を無理矢理に植えたものの、上の田からの排水と重なった下の田は流石に無理で、手待ちになって仕舞いました。 
 今年の田植えは新顔のイセキを使っています。 昨年夏知り合いの方が、田植機を買い換えるから古い方を使わないかと声を掛けて下さり、譲って頂いた平成10年型です。昨年は従兄に譲って貰ったヤンマーでしたが、最大に掻き取っても欠株が出来て、今年は少し播種量を増やしました。そのお陰もあってかなり満足のいく田植えです。非常に足が速いようで、見ていた佐千夫が「えらい速いなあ」と驚いたほど。坪45株植とかなりな粗植が出来るのも魅力です。




 6月14日(月) 初めての田植
  本当なら少し間を置きたかったのですが、13日に仕上げの代掻きをし14日に田植えをしました。この田は環境こだわり農産物生産圃場という事もあり、田植え前に代掻き水を落水することが出来ませんので、深水のまま植えたのが悪くマーカーの線が全く見えなくて、グニャグニャに曲がって仕舞いました。
  15日には国際農業者交流協会の理事会と総会があって東京へ行くため、無理を承知で植えたのですが田面が軟らかく、しっかりと植え込めなかった苗がかなり浮いてしまって、プロの百姓としては恥ずかしい限りです。時間を見て補植に入る予定をしています。



 6月12日(土) 田植え準備
  水の回った田から順に、荒代掻きをしています。時間があれば、もう少し間を置いてからこの作業をしたいのですが、梅雨前の晴れ間に肥料撒きをしたいので、無理をしています。
  道向かいと隣の田の稲は、この所の暑さで一気に生長を始めました。この時期としては、背丈の割には株が張り過ぎていて色も濃く、ちょっと作りすぎの感じもしますが。


 

 6月10日(木) 田植え準備
  荒起こしを済ませて肥料を撒き、もう一度細土して肥料を土に混入してから、田に水を入れています。施肥田植機が普及し、田植えと同時に肥料が土に埋め込まれる様になってから、こういう風に全層施肥をする農家は殆どありません。勿論私も施肥田植機で肥料を入れるのですが、予め全層に肥料が入っていると稲の出来が全く違うのです。




  ようやく最後に並べた山田錦も、被覆資材のワリフを取りました。水の掛かりが悪かったのか、コシヒカリに少し生えの悪い部分が有りましたが、例年になく苗の揃いが良さそうで、間もなく田植えです。




 6月6日(日) 荒起こし
  昨年からの天候不順で、秋起こしどころか春になっても田が乾かず、荒起こしが出来ないまま稲作にシーズンに入りましたが、苗代が済んだので培養資材を撒き荒起こしを始めました。
  例年だと此処まで放っておけば草ぼうぼう。心配して見に行ったのに、拍子抜けするほどでした。レンゲも既に花が終わって、殆どが種になっています。来年の事を考えると、これも悪くないですね。


 6月1日(火)  苗代作り完了
  山田錦を150枚苗床に置いて、今年の苗作りは一応の完了です。この先苗の出来具合を見て、補充的に作る必要が有るかも知れないので、種だけは何時でも蒔けるよう準備しています。



 5月18日(火)
  ようやく苗らしくなってきて一安心です。残念ながら今年は天候不順のせいか、葉の幅が狭い様に感じます。

 5月17日(月) 播種風景
  150枚の苗箱に土を入れ種を蒔くのはこんな風にやっています。今年は佐千夫が手伝え無かったのですが、美代が苗箱を載せるのを手伝ってくれました。

 5月15日(土) 出芽を確認
  今年の稲作を占うような気分で、最初に苗床に設置した苗箱の、芽の生え具合を気にしています。しばらく寒い日が続いたので、なかなか芽が出揃わずちょっと心配しましたが、お陰様で小さな芽を確認する事が出来ました。




苗箱を真っ直ぐに並べるのは結構面倒くさいのですが

 5月8日(土) 苗箱の設置
  得意先農家の鈴木さんから、新兵器のミニカルチをお借りして代掻きをしました。今年の様に秋起こしをしていない田をこなすのには威力を発揮して、3往復ほどで充分にこなれて大助かりでした。6日に播種したコシヒカリ150枚を苗床に設置。これで6反分の苗です。




 5月2日(日) 苗代地作り
まだ少し田面が乾いて無かったのですが、それがかえって良かったのかしっかりとした畦が出来ました。苗床を1岸ずつ管理できるこの方式が、我が家には合っているようです。



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