「かじや村便り」  http://www.eonet.ne.jp/~fshirai/  平成23年5月
 
 田中神社例大祭の4日は、朝から爽やかな五月晴れに恵まれ、気持ちの良いお祭り日和になりました。12時半に傘宿を出発した南市区の傘鉾は、惣社神社に参拝したのち流鏑馬(やぶさめ)と合流し、「り組」の行列となって惣社神社を1時15分に出発。1時50分に田中神社の大灯籠で「ま組」「つ組」と出会い、馬場区の佐田神社へ参拝したのち傘鉾はしばらく休憩。2時を回って流鏑馬の社参から一連の行事が始まりました。今年の流鏑馬は西川雅文君が勤めてくれ、使発走(すばし)は佐千夫がご奉仕しました。佐千夫は西川君の父親の鉦太郎さんに勧められ、初めて勤めたのが小学校6年生で今回は6回目になります。ここ何年かは非常に暑くて、鉦叩きの小さな子供さんなどはぐったりとして寝込んで仕舞いましたが、今年は少し風が有って雨の心配もなく、無事に全ての神事を終える事が出来ました。
 苗代を作りながら、100mほど向こうに見える田のレンゲが気になっていました。5月2日に畦塗りをしていて気付いたのですが、半月余り経ってレンゲは今が花盛りです。10年余り小作しているのに、今までこんなに田んぼ一面にレンゲが咲いたのは初めて。隣の自作田の畦を塗りに行って、我が家をバックに写真を撮って来ました。秋に田起こしが出来なかったので、昨年少し咲いていたレンゲが実って、種が田一面に広がったのでしょう。
 普通は秋に培養資材を散布して荒起こしをし、春になってもう一度細かく砕いて田植えの準備をするのですが、これだとレンゲの種が土の中深くに入って仕舞って、芽を切らないのでしょう。レンゲを作り、なおかつ培養資材を撒いて田を起こすのなら、秋起こしは諦めて春まで待たないと無理という事になりますね。これは6月に田植えをするから出来る事で、4月に田植えの準備をする農家では、レンゲを作ってその後に田植えをするのは、不可能と言うことになります。
 7日に作り始めた苗代では、気温は例年と比べて高いわけではなく、特に天気の良い日が続くわけでも無いのに、苗の伸びが非常に良いので不思議に思っています。昨年までは気温の高い5月に育苗するからと、覆土には肥料を入れていませんでした。しかし田植えまで一ヶ月余りも掛かるので、じっくり育てるのが本意とはいえ少し長すぎるので、今年は覆土にも床土と同じ肥料の入った資材を使っています。しかし播種後しばらくは種自身の力で葉や根が伸びて、本葉1枚半くらいまでは肥料を吸わないで成長するはずなので、覆土の肥料分は出芽や発根の早さとは関係なかろうと考えられます。
 昨年までとの違いはもう一つ。意図した分けでは無かったのですが、種籾の浸漬に非常に時間が掛かりました。私の場合は積算温度に関係なく、種籾が自然に芽を切るまで水に漬けておくのですが、今年は20日経っても全くその気配が有りませんでした。15度の水なら1週間ほどで良いはずなのですが、結果的に非常に長い時間比較的冷たい水に漬かっていたわけで、これが良かったのでは無いかと考えています。来年は検証してみる必要が有りますね。
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