「かじや村便り」    http://www.eonet.ne.jp/~fshirai/ 平成23年7月
 
 ようやく家の回りの田にコシヒカリを植え終わったので、1日に苗代仕舞いを始めました。70枚残っていた苗を全部苗ラックにあげて一時保管し、苗床と中畦をトラクターで崩してから培養資材を散布。水を入れ肥料を撒いて代掻きをしたら既に夕方でした。一晩置いて泥が落ち着くのを待って、2日の昼前に田植えをしました。苗代跡地の田植えは毎年そうですが、田面の高低差が気になっていながらなかなか直せない上に、泥はトロトロでしかも床面はガタガタ。道路際なので出来るだけ真っ直ぐに植えたいのですが、結構難しいのです。麦跡に田植えをしたら発酵して、苗が段々と枯れて来たと電話があり、29日に残っていた苗71枚を全部持って帰られた農家が有り、この日も残った20枚を貰って頂きました。お陰でせっかく作った苗を無駄に捨てる事も無く、佐千夫は苗も喜んでいるやろうと言っています。実は捨てに行く手間も省けて大助かりなのです。
 例年になく異常に早い5月末の梅雨入りと7月8日の梅雨明けで、今年の夏は猛暑の期間が長いと予想されます。我が家は回りに家が無くて殆ど一軒家状態。お陰で階下の玄関先からは東風が入って来て、居間で昼寝出来る程涼しいのですが、猛暑の日差しはまともに直射しますので、二階の部屋は夜などとても入れない程になります。
 対策に数年前から葭簀を吊しています。数年使うと風雨に曝されて裾の方が傷みますので、修理して内側に掛けて二重に吊しているのですが、窓だけでなく壁も屋根瓦も覆う様にすると、部屋は薄暗くなりますが温度はグンと下がります。奥の母屋は築100年を越え、葭簀を吊っている小屋も築50数年。断熱材など何も入って無いので外張り断熱の家などの真似は出来ませんが、我が家は外吊り断熱で猛暑対策をしています。
 池井戸潤さんが「下町ロケット」で、直木賞を受賞されました。テレビのニュースで、あれっ、池井戸さんってこんな顔だったかな?って思ったほど長く会って無いし、第一お会いしたのは1度だけ。派米農業研修後輩の横田千洋君の結婚披露宴で、花嫁の従兄という立場で出席されていた池井戸さんと同席。お互い時間がたっぷりあったので色々お話をしていましたが、披露宴の司会者の方が「池井戸さんは江戸川乱歩賞を受賞された推理作家」と紹介され、何人かサインを貰いに来られました。私も家内の美代が推理小説のファンなのでサインを頂き、秋になって新米を送ると新刊の推理小説がサイン入りで届くようになって、10年余りになります。受賞祝に純米酒「かじや村」でも送るかなと思案中です。
 今年は半月早く田植えを終えたので、草刈りに追いまくられる事もなく、割合に余裕を持って農作業をしています。20日過ぎから周辺の連休植えコシヒカリが出穂を始めましたが、最初の頃に植えた我が家の稲はもう少しで追いつきそうな位に生長しています。田植えが終わってまだ1ヶ月になりませんが、生育は極めて順調。猛暑・酷暑に負けない管理をして、収穫の秋を迎えたいものです。
inserted by FC2 system