「かじや村便り」   http://www.eonet.ne.jp/~fshirai/   平成25年11月
 
 山田錦は、見掛けはそれほど倒れてないし上手く刈り穫り出来ると踏んでいたのですが、前夜降った雨と夜露で株元は濡れたまま。おまけに夏場に余り水を入れられなかったのが原因かと思うのですが、コンバインを下げて刈ると稲株が引き抜けて来ます。コンバインをゆっくりゆっくり走らせて、少し寝ているので本当はもう少し下から刈りたいのですが、田面から10pほど上から刈って何とか凌ぎました。それでも引き抜けた稲株が何度も詰まって、刈り穫りに非常に時間が掛かって難儀しました。2枚目の山田錦も圃場の周辺部分はグチャグチャ。まだ稲の茎は緑色なのに株ごと稲が引き抜けて来て、途中で何度もコンバインが詰まって刈り穫りに難儀しましたが、2日に何とか無事終了。それでも籾摺りをすると平年作を少し下回りましたが、28俵ありました。
 13日、姉の嫁ぎ先の米穀店:萬木綱商店の綱次君から、糯米を集中的に精米するとの連絡があり、朝から佐千夫と滋賀羽二重糯を15俵積んで精米に出掛けました。糯米も他の粳米と同様に販売もしています。最近は何処の家でもあまりお餅を食べなくなっていて、少しだけ糯米を作るのは手間が掛かりすぎるので、稲作農家の方からも注文があるのです。
 とりわけ「滋賀羽二重糯」はとても美味しく、かつて富山県農試で「これ以上の餅米は無い」と折り紙を付けられたほど。しかし茎が細くしなやかで、注連縄などを作る藁細工には絶好なのですが、背丈が高くて倒伏し易く非常に作り難い品種なので、段々と作る人が少なくなっています。しかも他のウルチ品種が混じらないよう、コンバインも乾燥機も稲刈りの前後に丁寧に大掃除をしなくてはなりません。この事も皆さんが作るのを敬遠される原因なのでしょうね。
 稲刈りと後始末が一段落して、玄関先の川の上流にある田の畦を直しに行きました。川床が年々高くなるのに畦は年々低くなって、畦を超えて田に水が染み込みます。田面が乾かないので稲刈り前には手溝を切らない限り、コンバインでの刈り取りは大変になります。秋に手溝を切る分だけ少し畦から離して田植えをするのですが、畦塗りも出来ないので草が進入し、年々畦が広くなっていました。この日も水が入っていて、バックホーでも上手く前後進しながら仕事が出来るのか心配でしたが、何とか田の土と広くなった畦を一緒に削り取って畦に積み上げました。
 まだ土を積んだだけなので、これで水の染み込みが押さえられる訳では有りませんが、堀り下げた田の畦際はこのまま排水路として残せば、良く乾く様になるかと思っています。
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