「かじや村便り」   http://www.eonet.ne.jp/~fshirai/   2014年9月
 
 8月はお盆を過ぎてようやく日差しが戻って来ました。この辺りでは8月末から9月初めに掛けて稲刈りを始める農家が多く、我が家の耕作田周辺は稲刈り間近の田に囲まれていることになります。例年なら、他の農家がこの時期に水路に水を流すことを嫌うので、我が家の稲には一番大事な花水さえもやれないのですが、今年は雨のお陰で事情は別。
 中旬から本格的に出穂し始めたコシヒカリは、今年は水に不自由する事もなく順調に育ちました。とりわけ9月に入ってからは殆ど雨らしい雨が降らず、絶好の秋晴れに恵まれて、好条件下で登熟していました。
 例年より1週間あまり遅れて、9月第2週から周囲の田で稲刈りが始まりました。周辺の田のコシヒカリは日照不足で、籾摺りをしても乳白米が多くて収量も2割方少ないと聞いています。大型農家では玄米色彩選別機を使って選別し、選別の網目も例年より大きくして、それでも「検査に出すと泣きの2等やった」と言う方も居られました。
 21日我が家の滋賀羽二重糯の田で、南市区の惣社神社で年末の注連縄作りに使う稲藁を刈り取り。今年で8年目になります。この時期に青刈りして陰干ししておくと、青々とした稲藁で注連縄を作る事が出来るのです。
 少し早いかなと思ったのですが、台風16号が通りそうなので22日に稲刈りを始めました。此処の田の地主さんは隣家で、我が家の母家。今年初めて作った田なので様子が分からないのと、春先に5枚に分かれていたのを2枚にまとめ、その内の1枚は元々4枚に分かれていたのを均したので、なかなか平均した稲作りが出来ず、非常に気を使いました。
 とりわけ南側には安曇川町総合体育館があり、日中殆ど日差しの当たらない部分が1畝余り有ります。東側には旧・安曇川町公民館があり、やはり朝日が当たらない部分があって、極めて条件が悪いのです。しかしそうは言ってもこの田は、昨年まで作っていた農家の玄関先にあるので、小作を引き受けた以上おかしな田には出来無いから、気合いを入れて作っていました。倒伏も無く、素晴らしい黄金色に仕上がって、乾燥機に張り込んでもバーナーは使わず風だけを送ったのですが、1日あまりで乾きました。籾摺りをしても玄米は非常に綺麗。いわゆるシラタと呼ぶ乳白米も少なく、新米特有の艶があって上々の出来かと喜んでいます。
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