「かじや村便り」    http://kajiyamura.jp/   2015年4月
 
 湖国に春を告げる行事は色々ありますが、「伊勢の太神楽」もその一つ。3月末になると「4月2日頃参上致します」等というハガキが届きます。所が昨年は3月半ば過ぎに何の連絡もなく、同じ今若宗太夫を名乗るニセ者の太神楽が現れました。可笑しいと思って問い詰めると、親方は死んだの一点張り。写真を撮る暇もなく逃げられてしまいました。
 その後で来られた本物の今若さんは、あちこちでニセ者が先回りしたことを聞かれたのでしょう。ご挨拶だけで帰って仕舞われました。神道教師の資格を持たない太神楽が、他人の名前を騙って獅子舞をするのは許せないので、今年は無理矢理写真を撮って、本物の今若さん(写真)にお渡ししました。
 左の写真は3月末に撮った物ですが、4月になっても雨ばかり降り続いて、全く田が乾きません。山の雪が無くなっただけで、田の畦塗りも田起こしも出来ないまま。
 我が家は田植えが遅いのでまだ何とかなるかと思っていますが、連休には田植えをしたい周辺の農家にとって、この天候不順は応えます。レンゲが伸びるので早く鋤き込みたいが、もう少し乾かないと無理とイライラしている知り合いも居ます。琵琶湖に近い粘土質土壌の田には湿田も多く、こんな田には全く入れない様です。山手でも水捌けの悪い田では、畦塗りをしても畦が垂れて仕舞うと弱っています。
 4月の日照は例年の半分ほどにしかならず、ハウスで育苗している農家では、苗が軟弱徒長気味では無いかと心配しています。我が家はこれから苗作りに掛かるのですが、5月も余り天気は良くないとか。今年の稲作の先行きは心配な事が多いですね。
 毎年レンゲの花が済んで、5月末〜6月に種が黒くなってから培養資材を撒いて田を起こし、代掻きをして田植えをするのが我が家の手順なのですが、お陰で秋に種を蒔かなくてもレンゲが育っていたのに、今年は殆どの田であまりレンゲが育っていません。
 この十箱の田は比較的沢山のレンゲが育っていますが、例年に比べてどうも色が薄く貧弱な様に思えます。月末から連休中くらいは天気が良くなるとの予報なので、何とか頑張って今年の稲作準備を始めたいのですが、雨で遅れている肥料の配達にも追われそうで、いよいよ体力勝負になってきました。こうなると、例年の様に天気が回復するのを祈るのみですね。
inserted by FC2 system