「かじや村便り」        平成20年7月
 我が家の苗代仕舞いは、いつもの年と変わらず7月2日でしたが、田植えの済んだお得意先農家から、残った苗を貰って田植えを始めたので、スタートは例年になく早く5月中旬でした。その分、調節肥や穂肥を入れる時期も早まる田があって、草刈をしながらトラックには両方の肥料を積んで、稲の姿を見ながらの施肥作業が続いています。
 5月の連休の頃に田植えをするお得意先農家には、6月中旬に調節肥を入れて頂き、穂肥を7月初めに入れて貰うのですが、田植え後の日数で言えば我が家のコシヒカリでは、いずれもその期間が2/3位に短縮されます。勿論稲が穂を出すのにも、それだけ短い期間で準備しているわけですが、6月に田植えをすると殆ど停滞無く凄い勢いで生長を始めるので、それ程無理をしている訳でも無いのです。
 7月3/4日に、全国肥料商業組合連合会の全国研修会が滋賀県で開かれ、最後の講演者として私も「安心安全な米作りの実践」と言う題でお話をしました。この演題から、無農薬有機栽培の様な農法を期待された方も有ったかも知れませんが、私は農薬は必要なら使うべきだと考えていますし、実際に除草剤だけは使っています。ただ、秋に土造りの資材を入れて田を起こし、出来るだけ猛暑の夏を避けて稲が稔るよう、6月になってから田植えをして9月下旬に稲刈りをしていますので、強いて言えば自然に逆らわないで、決して無理をしない米作りと言っても良いかと思っています。幸い講演は好評だった様で、お陰で主管県の面目も潰さずに済んだ様です。下の写真は講演が済んで出掛けた、水郷・近江八幡の「日本一遅い乗り物」という和船での、船遊び風景です。
 今年から「環境こだわり農産物」生産圃場の認定を受けた田が2枚あります。滋賀県はびわ湖を抱えている関係から、昔から水質保全に非常に気を使っています。私の米作りの基準から言えば、「環境こだわり」の指定を受けたからと言って特に何も難しい事は無いのですが、私が得意先農家が基準を守っておられるかどうかを確認する責任者になっていますので、この田の生産者は「平井農産・平井佐千夫」と、息子の名前にしました。こちらのコシヒカリも順調に育っていますので、地主さんには喜んで頂いているかと思っています。
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