「かじや村便り」
平成21年8月号   
 7月20日から降り始めた雨は、西日本各地で豪雨の被害を出すほどでしたが、8月3日になってようやく梅雨明け宣言が出されました。5月の連休に植えられた周辺の田では、この雨の中で次々と出穂しましたが、全く不思議なことに心配したイモチ病の発生が、殆ど見られないままに色付いて来ました。 その後もなかなかすっきりとしない天気が続き、11日になってようやく夏の暑さが戻って来ました。我が家の遅植えコシヒカリも、最初に植えた田では8月12日に穂が出始めているのを確認。
 残念ながら長雨と日照不足で、穂肥時期になっても葉色が褪めず、例年の半分も穂肥が入れられませんでした。出穂後は幸い好天が続き、幸運な事に小笠原高気圧の勢力が弱く、何と北からの高気圧に覆われた晴天が続いていて、お盆を過ぎたばかりだと言うのに夜などは、窓を閉めないと寒い位。
 実はこんな風に、日中は天気が良くて日照が充分にあり、夜になると気温が下がるという日較差の大きい天候が稲作には理想なんですが、残念ながら滋賀県は、真ん中にある琵琶湖が湯たんぽの様な役割を果たすので、例年だと夜温が下がらない熱帯夜が多かったのです。
 市内北部の早場米地帯では、19日からハナエチゼンの稲刈りが始まりました。登熟に1ヶ月ほど掛かりますので、出穂したのは雨の降り出したころ。収穫までの1ヶ月の間に半分も太陽は出なかったので、それでも美味しいお米がたわわに稔ったと、自慢できるとは思えないのですが。
 まだ籾摺りをした後の状態が聞こえてきませんが、常識的には米が小さくて、米撰機から落ちる小米が増えるのでは無いかと心配しています。
 我が家の末っ子は苗代地のコシヒカリ。7月12日に孫の裕大を膝に載せて植えたのですが、35日経って写真の様に育ちました。9月初めには6月7日に植えた上の写真のコシヒカリの様に、出穂する事と思っています。昨年7月8日に植えたコシヒカリは、11月5日に稲刈りをしました。収量も多くしかも非常に甘味の強いお米でした。これに味をしめて我が家の周りの田には、今年は7月になって植えたコシヒカリがかなりあります。全ては秋の天気次第ですが、好天に恵まれれば例年以上に、美味しいお米が穫れるかと期待しています。
 夏休みになって、孫の裕大が何度か帰って来ました。まだ5才なので小学校へ入学するのは再来年。私と違って体格も大きい方で元気いっぱい。
 一人で帰って来られる様になったら、田舎の生活が満喫出来る様に一緒に遊んでやれるがと思うのは、こっちの勝手な思いこみなんでしょうね。
 15日、完成した眞光寺鐘楼の入魂法要がありました。梅雨明け宣言が出されたにもかかわらず、9日のお寺の大掃除は小雨。1週間前に行った田中郷共同墓地の大掃除も雨の中。しかし流石にお盆になって天候も落ち着き、暑いような晴天に恵まれて大勢の檀家の方々と共に完成を祝いました。
 288年前に建設された鐘楼の四方の柱が捻っていて、これ以上鐘を搗くのは危ないと言われたのが平成10年。11年ぶりに今年は除夜の鐘が搗けることになり、喜んでいます。
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