平成12年 2000年 4月
 季節の移り変りが暦と少しずれている様で、例年より桜の開花も遅れ気味です。先日の夕方マキノ方面に配達に行った後少し足を延ばし、湖岸に600本の桜が満開の海津大崎へ寄って来ました。ライトアップされた夜桜を眺めながら、暫く走っただけですぐ∪ターンして帰って来ましたが、平日というのに人出はかなり多く、何となく不況もそろそろ底が見えてきて、上向いて来ているのかなという気がしました。
 春の訪れが遅れ気味なのも理由の一つですが、我が家の農作業は今年は、意識して例年よりもスローペースで進めています。実は昨年の米の品質が一般に極めて悪く、その理由に夏の異常な高温があげられます。特に夜の気温が下がらないと基礎代謝量が大きくて、順調に稔らないのでは無いかと言われ、実際昨年の東北地方の日本海側では30%近く高くて、これが乳白米の多発した原因では無いかとも言われています。とりわけ稲の出穂後の2週間が大事とのデータもあり、我が家の稲が連休の頃に田植えをした、周りの農家の一番早い出穂より、丁度2週間程度遅れて穂を出しましたので、やはり5月末を目途に田植えをしようと予定をしています。肥料の配達等、自分の都合で周りの農家より遅れて仕事をしていたのが、逆に米の品質・食味を良くしていたことになります。得意先の農家にもこの事は話していますが、連休の田植えは無くなりそうもありません。
 3月下旬にようやくこ山田錦で作った今年の新酒「花嵐」が出来上がりました。一昨年は長雨で倒れた山田錦の品質に自信が持てず、「花嵐」ブランドを他の原料米に譲ったので1年間悔しい思いをしましたが、今年はラベルにも私の名前が入っており、楽しんで飲んでもらっています。町の体育指導委員を22年間つとめ3月一杯で引退しましたが、歓送会にも持参して皆に飲んでもらいました。京都府近代五種・バイアスロン連合の役員もしておりますが、春の総会の後の懇親会にも持って行ったりしています。酒には余り強くないのですが、ワイン感覚で飲める様な「花嵐」だと、結構私でも飲めるのです。是非一度お試し下さい。マキノ町海津の吉田酒造(雷0740−28−0014)で造っております。一升瓶が2800円、4合瓶では1400円です。
 天候は相変わらず不順ですが、4月に入って一斉に農作業が始まりました。我が家では今年は長男の佐手夫が、隣の朽木村村営の「想い出の森」の施設にアルバイトに行っており、佐利も金沢から帰って来る気配が無く、まあ仕方ないかと一人で苗代作りをしています。3年前のこの写真の様に手伝いがいると、賑やかで一気に仕事もはかどるのですが。どこの田舎も同じですが、実質的に老齢化と過疎化が進んでおります。

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