平成12年 2000年 5月
  連勝で首位になったと思ったら、1日天下で5連敗・6連敗を繰り返し、あっと言う問に定位置の最下位に落ち着いた、我が阪神タイガースのように、どこのチームも8連勝だとか5連敗だとかをしている今年のプロ野球。1月から2月中旬までは今年の冬は雪が降らないのかと思ったのに、春も目の前になって降り出してしかも大雪。4月の低温が響いて桜の花も1週間以上遅れ、稲の苗もなかなか生育せず、いつまでも待っていられないからと無理に田植えをした農家も多く、その上17日には突風に土砂降り、おまけに思いがけない雹。植えたばかりの稲は薙ぎ倒され、どこの畑も見るも無残。玉葱は上半分が千切れてしまい、収穫まじかで色付き始めたイチゴには、斑点が入ってとても収穫できる様になるとは思えません。何もかもどこか普通でない今年。
  4月、山にコブシの花が満開で、古老の話しではこういう年は不作だこか。そう言えば平成5年の不作の年も、コプシの花が目立ちました。長期予報では今年の夏は暑いというのですが、隣町の大荒彦神社の占い神事でも、今年は不作でした。夏の暑さが厳しすぎて、その時期に稲が穂を出すと品質が低下するというデータが出ています。常識的にも、まるで九州か四国で稲作をしている様で、これでは美味しい米が出来るとは思えません。5月下旬に田植えをすると、8月中旬に穂が出ます。これで周りの農家よりも半月遅いのですが、そうすれば段々涼しくなる頃に稲が稔ります。
  そんな訳で今年は、昨年よりもさらに少し遅らせて米作りを始めました。出来れば6月の初めにかけて田植えをするつもりでいたのですが、農業研修生の配属農場を視察にハウイに行ってくれないかと電話があり、その出発が6月2日。これでどうしても5月中に田植えを済ませなければならなくなりいささか慌てています。
  おまけにこの所の天候不順で、苗は伸びないし仕事ははかどらないし、昨年同様、開発途上国の農業改良普及員や農事試験場の技師に、日本の稲作について話しをしに東京に行ったり(23日)、農業研修生を送っている協会の会計監査まで、総会が早くなったからと19日に東京。合間を縫って百姓をしています。
 幸いに昨年の秋は、欧州派遣農業研修生の講習担当を外れたので10月に時間があり、土造りと秋起こしは済ませてあったので助かりました。普段はアルバイトに行行っている佐千夫も、田植えだけは手伝わせようと頼んでいる所です。

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