コシヒカリ便り                平成14年3月

  毎年の事ですが、2月中旬のスキー国体から、3月半ば過ぎに農業研修生関係の行事が終わるまでは、殆ど家に居ない期間になります。2月27日に昨年送り出した研修生が帰国し、成田に出迎えに行って来ました。アメリカのワシントン・オレゴン、カリフォルニア・ハワイの各州で、1年間の農業研修を終えて帰って来たわけです。年々参加する若者が減って来て、帰国研修生は19人でした。中にハワイの農場で、トマトに使われた殺虫剤にかぶれ、酷くかゆみを訴える者がおり、こんなケースは初めてなので非常にショックを受けました。一昨年、農場訪問をしたときに出会った農場主は、ノルウェイから取り寄せた海藻からエキスを取り出し、肥料に加工して使って有機栽培をしていると自慢していましたので、まさかそれほどきつい農薬を使っているとは、気がつきませんでした。研修生も3人が配属になっていて、トマトに撒布された次の日に作業に入ると、虫は一匹残らず死んでいて、作業した後は産毛がポロポロ抜けたと言います。どんな農薬かと問いつめても、薬剤の名前すら知らない有様。情けなくなりました。
  いまはインターネットで、直ぐに情報のやり取りが出来ます。3月5日に出発した今年のグループにはこの事を話し、配属になった者は何かおかしいと思ったら、農薬の名前か成分を知らせて来いと指示してあります。幸い現在研修中のビッグ・ベンド大学の図書館から、毎日のように誰かからメールが届きます。中でもその農場に配属になると決まった研修生が一番熱心で、前回はモーゼス・レークの街や大学の写真も3枚添付して、メールを送って来ました。取り返しのつかない後遺症が出なければ良いのですが。
  16/17日は、20数年ぶりに電話が掛かって来た大学時代の友人の依頼で、朽木村の百里ケ岳へ登山するというグループ6人を、安曇川駅から送り迎えしました。テントで宿泊すると言うので荷物も多かろうと、山小屋の田中先生にもう一台応援を頼みましたが、先生の方は何度も登っておられて、皆と話しておられるのを聞いていると、まるでガイドの様でした。帰りは先生の山小屋にご招待。ビールまで出して頂いての歓待に、大喜びでした。学生時代に山岳部に所属し、私のスキー部とはクラブ・ボックスが隣同士だったせいもあって、仲の良かった同級生なのですが、まだ山に登っているの?と言う気がして、とても愉快でした。年賀状だけの付き合いが、年を経て深まりそうです。
  スキーは23/24と富山県平村で行われた、クロスカントリー指導員・検定員の研修会に参加して、今シーズンを終了しました。私は一昨年資格を取っていますので、研修を受ける方でしたが、受験した若手の中に、かつて京都の代表だった後藤忍君や、新潟の強豪・竹田優子選手がいたり、夜の講義の講師がやはり京都の代表で、現在は同志社大学で教鞭を執る竹田正樹君だったりで、レベルも高く非常に有意義な講習でした。昨年の富山国体の競技委員長だった村井直人さんが部屋に遊びに来られ、富山県の選手強化について夜中まで話し込んだのも、良い勉強になりました。
  春本番。全部の行事が無事に済んで、本業の平井肥料店と平井農産の再開です。

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