平成15年11月

 高島郡は10qほど南に行けば天候が変わって、冬場も晴れの日が続きます。私の住む安曇川は殆ど北陸で、天気予報も福井県嶺南地方のが参考になる程。「弁当忘れても傘忘れな」と言われる所は全国各地に有るようですが、とにかくよく降ります。昨年の11月前半は雨続き。少し手遅れしたお陰で秋起こしする機会を逃したまま、和歌山で講習を担当していました。今年は講習が12月1〜15日と半月遅れで始まります。昨年の二の舞は嫌だから頑張って、微生物資材の「タキアーゼS」と土造り用の培養資材をライムソワーで散布し、直ぐにパワーディスクで鍬きました。来年の畑(この辺りではアラシと呼びます)用の場所も作って母がイチゴとタマネギの苗を植え、苗代地にする場所はロータリーで起こした上をパワーディスクで畝立てをして完了。21日の作業を最後に、例年になく完璧に秋起こしが終了しました。

 秋に田を起こすと、土が乾燥し風化して底の方の土にも酸素が行き渡ります。これで酸素が無いために不溶化していた肥料成分が、作物に吸われやすくなります。刈り取り後土の上にばらまかれたままの藁は、軽く土に埋め込まれて雨に当たり、散布した微生物資材の働きで次第に良質の堆肥に変化します。秋に田を起こしておかないと、田植えの準備をする来春までそのまま、藁は原型を留めて土の上に残ります。代掻きをして藁を埋め込むのに何割方か余計に手間が掛かり、堅い藁の上に植わった苗は浮きやすく、田植えを済ませた田の風下になる隅に、浮いた苗と切り藁が一杯溜まってしまうのです。来年の田植え準備は既に始まっています。

 収穫した米の品質を調べる食味検討会が、今年も滋賀県肥料商業組合で行われました。県下の肥料商が得意先農家の米を持ち込んで、ケットの食味計で測定します。例年通り私の米の他、8月に新米をお送りした同級生の本田君、今お送りしているコシヒカリの生産者・従兄の佑一君の米も一緒に出品しました。彼らの米がいずれも83点私のは82点で、それぞれ3位と4位に相当する点数でした。1位が85点1名・2位が84点1名の他は我々の上位を独占したわけで、例年の事ながら嬉しい限りでした。 

 11月2日、スキー連盟会長の田中先生と、滋賀県スキー連盟70周年記念大会に出席。昨年羅漢山ローラースキー大会に、全日本スキー連盟派遣のTDとして参加した折り、お世話になった山口県スキー連盟の会長や理事長から、何で京都の役員?と改めて聞かれたり、滋賀県の役員からは「遠路はるばるご苦労様です」と冷やかされたりしましたが、古くからの顔見知りの方が大半で非常に楽しい会合でした。これが京都府の大会なら、遠慮せずに一杯写真を撮るところでしたが、安曇川スキースポーツ少年団の青谷武団長が表彰を受けられたのだけは、前まで行って写しましたものの、他は遠慮しました。

 9日、松永君の衆議院議員選挙初挑戦は、24,500票余りをとって大健闘。わずか1月の選挙運動でこの成果は凄いですね。残念ながら選挙区でも、狙っていた比例区でも及びませんでした。もし社会民主党全体の票がもう少し伸びていたら、北関東比例区で当選していたのですが、比例区の得票は前回の半分にまで落ち込んだそうです。選挙後NHKの記者に「落選したのは、松永さんの責任じゃ有りませんよ」と慰められたとか。23日、その松永君と長野県上田市で合流し、一ヶ月遅れで五郎の墓参りをしてきました。
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