平成16年5月

  「風薫る五月」と言われ、一年でもっとも気持ちよく過ごせる季節のはずですが、連休の後半から雨や風が強くてかなりの荒れ模様。5月4日は氏神様である田中神社の例大祭なのですが、この日は全く未練を感じさせないほど朝から完璧な大雨。さすがにお宮さんにお参りしようという気にもなりませんでした。私の地区は今年は当番ではなく、その点では大助かり。お祭りや区の役員をしていると、お祭り自体は執り行われるので、こんな年には大変な苦労を強いられるのです。
苗代作りが一番の手間仕事
 天候が定まるのを待っていたので当初の予定より少し遅れて、連休明けから苗代作りに掛かりました。例によって作業をしながら、ああでもないこうでもないと小さな工夫を積み重ねて、これで来年はもっと楽に早く出来るぞと楽しんでいます。労力的に一番助かったのは、得意先の農家からお借りした「ベンリーカー」という、野菜を収穫する時に野菜の畝をまたいだ形で設置して、収穫済みの野菜を載せて運び出す車でした。これで種蒔きの済んだ苗箱を一度に50枚ほど運べるのです。昨年までは1枚が4〜5sになる苗箱を3〜4枚、両手でおなかの辺りに抱えて運んでいましたが、水を張ってぬかるんだ溝を何度も往復するのは、かなりな重労働だったのです。

  このころになると周りの田はほとんど田植えが済んで、例によって私が苗代を作っていると、皆は苗代を片づけているのにと奇異な目で見る者もおりますが、よく知っている得意先農家は「ぼちぼち始まったなあ」と言ってくれます。しかしなかなか勇気を持って真似をしようとはしませんが。

  トラクターと田植機も少し改造しました。トラクターは従来から自動的に水平を保つ装置がうまく働いていず、解除して使っていたのですが修理することにしました。取り扱いの「滋賀クボタ」の営業所には、黒丸君という技術者がおります。営業の池本君とは随分前から仲が良いのですが、その池本君が「黒ちゃん」と呼び出してくれた青年が、「先生ご無沙汰しています」とニコニコと現れたのには驚きました。彼が小学校3年生の頃、産休で休まれた先生の代わりに臨時講師で行ったことがあり、当たり前ですがすっかり大きくなって見違えるほどでした。初めて出会う場合でもこの営業所の所員は誰も丁寧で親切な対応をしてくれますが、時には「オトウサン」と呼びかけられる事もあって、出来れば旧知の「黒ちゃん」の様な若者の方が、何かと無理を言えて有り難いのです。

5月23日撮影 6月13日が予定日の長女・佐紀子が、出産のために帰って来ました。学生時代から引き続いて愛知県で教職に就き、結婚後も岡崎の方に住んでいて滅多に帰って来なかったので、久々の団らんを楽しんでいます。婿の禎裕君は「花嫁の父親」を早く演じたくて、女の子が欲しかったのだそうですが、男の子を授かる予定です。私も家内もどっちでも、元気に生まれてくれればとそれだけを願っています。「じいちゃん」の実感は全く無いのですが。


平井肥料店 / 平井農産  平井貞夫 Phone:0740-32-0126               e-mail:f.s.hirai@rapid.ocn.ne.jp
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