東京ファーマーズマーケット2005-報
  11月1〜6日の間、東京で開催された「東京ファーマーズマーケット2005」に参加し、銀座三越に我が家の「近江米・低農薬栽培コシヒカリ」を出展しました。

  生産者と消費者をつなごうというこの催しに、私ども国際農業者交流協会の事業で海外農業研修を体験したOB5名が、お揃いのトレーナーと帽子を着用して参加。東京のOB会である東京FIA・本間惇会長や、事務局を引き受けてくれた村田正OBの協力を得、手伝いに駆けつけてくれた大勢のOB達のお陰で、何とか無事に出展を終える事が出来ました。

  もとよりこの催しは販売を目的にしたものではなく、消費者の方々と交流する事で農業を理解して頂き、「農林水産業から日本を元気にする」という本来の目的を達成しようというものでした。しかしながら、会場に足を運ばれた方は事前に聞かされていたほどの人数ではなく、その中でも本来の目的を理解して、我々との交流を楽しんで下さった方はごく少数でした。

  初日、開店早々来られた老婦人が、「萩の月」はどこにあるのかと問われたのがその象徴でしょうか。単なる物産展と考えて来られた方が圧倒的で、「近江米」の看板を横目に「このコシヒカリは何処の米?」と聞かれ、「近江米だから滋賀県です」と答えると、プイと行ってしまわれた方もありました。

  2kgは重いとも言われ販売が伸びない中、炊飯器で試食用のご飯を炊いて大勢の方々に食べても頂きましたが、結果は似たようなもの。何処の出展者も、こと販売に関しては頭を抱えていましたが、個人的には私は、年賀状だけの交流で40年以上もお会いしていなかった方々をはじめ、30人余りの方が会いに来て下さり、これだけでも銀座三越に出展した甲斐が有ったと言うものです。

  我々が出展したもう一つの目的は、海外派遣農業研修のプログラムを理解して貰うこと。こちらの方は大きな成果を上げたと自負しています。我々がユニフォームを着用し、入れ替わり立ち替わりして手伝いに来てくれたOB達と楽しそうに過ごしている光景は、他の出展者の方々の目にどう映ったのでしょう。毎日顔を会わして親しくなった出展者の方々に、交流協会の常務理事を引き合わせて回り、交流協会の事業説明をし研修生の発掘をお願いしたりもしましたが、従業員を研修生に送りたいが言われた社長さんもおられました。

  一番のラッキーボーイは私の隣に出展した安福君でした。なんとTBSテレビの取材を受け、11月4日のイブニング5で20分余りにわたって紹介されたのです。勿論私は取材風景を写真に納めました。

  彼の出展したパプリカを、売り場の隣に有るレストランで井上旭シェフが料理に使われ、シェフは勿論その料理を食べておられるお客様ともお話をし、そしてそんな光景が全部収録・放映され、早速録画して売り場へ持ち込んだノートパソコンで見て頂きました。

  外国人のお客様との応対には、交流協会ドイツ支部職員として長くドイツにいた、サンファームの岩井君が当たりました。「こういう所で、こんなに完璧なドイツ語を話す日本人と会えるとは思わなかった」と話された方も有りました。この部分は英語でしたので私にも分かったのですが。

  鹿児島からお茶を出展した小牧君は、研修生0Bが家族の中に3人。一家を上げての上京でした。神奈川の早藤君は有機栽培のミカンやそのジュース・各種ジャムを出展。いずれも銀座三越に出展したんだと言うことを誇りにし、消費者の方に理解して頂いて今後の自家農業に励みたいと思っています。

  この催しの為に作ったロゴマークは、今後全国の仲間に使って貰う予定です。何年かして、全国各地でこのマークを付けた農産物が出回る日を夢見ています。

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