平成17年7月

  田植えが終わると2年前に送り出した農業研修生を出迎えに東京へ。この年中行事も昨年3月で講習所長を引退したので、今年と来年でお仕舞いになります。写真の藤本雄一君は私の担当した和歌山講習の出身で、長期配属農場も私と同じSASAKI FARMでした。そのSASAKI FARMが農場閉鎖を考えているという情報には、37年という年月の長さと一抹の寂しさを感じます。

  梅雨に入っても全く雨が降らず、各地で干害が報じられました。どんな空梅雨でも例年なら6月末には、梅雨末期の集中豪雨になると言うのに、今年はその気配さえも無くて心配しました。梅雨前線は沖縄から段々と北上するのが普通なのに、いきなり日本海に現れて北から下がってくるなど、今後の天候不順が心配です。 

  幸い滋賀県は水に恵まれ、我が家の稲は極めて順調に生長しております。大阪の「なにわあきんど塾」の皆さんが、6月12日に手植えしてくれた田の稲も、毎週日曜日に写真を撮ってホームページに掲載しておりますが、私でさえ1週間でこんなに違うのかと驚くほどの変化を示しています。

  このまま順調に生長を続ければ、我が家の田は8月中旬には出穂期を迎える事になりますが、連休明けに植えた農家の田などは、5月中旬の冷え込みで生長が後れ、6月の好天で回復したものの生長パターンは例年に無く不順です。

  とりわけ有機質肥料を多用し、美味しい米を作ろうと頑張っている田では、肥料が5月の低温期には分解せず、6月中旬以降になって効き始めたため、本来は稲の葉の色が褪めて来るはずの時期に色が落ちないで、その分稲の節合いが間延びすると言う状態。台風などの天候不順には極めて厳しい状況になっています。逆に今年はいもち病などの発生が少なく、ウンカなどの飛来も少ないようですが、それでも年中行事の共同防除は止めようとしません。もしも病気になったら、それから消毒したのでは手遅れやからと予防薬を散布するのですが、我が家では知らん顔しています。

  佐紀子が育児休暇を利用し、情報処理のスクーリングを受けるために大阪の大学に通うので、21日から2日までの予定で帰ってきました。裕大は生後13ヶ月少しで、ようやく少し歩けるようになったところ。まだ言葉は殆ど話せませんが、機嫌が良いと盛んに何か大きな声で言っています。佐紀子は「宇宙人語」と笑ってますが。

  食べ物にもあまり好き嫌いは無いようで、目覚めた時には既に出掛けているのに、夕方まで佐紀子が留守でもぐずりもせず、美代が近畿高校ハンドボール選手権大会に掛かりきりで、もっぱら佐千夫が子守をしていますが、どうも叔父さんが大好きなようで、外へ出掛けるのが気に入って一日に何度も乳母車で散歩です。

  これまでお正月やお祭りなどで何度か帰ってきていますが、表情が一段と豊かになり大きな声で笑うようになって、稲の生長も子供の成長ぶりにも本当に驚かされます。共に機嫌良く大きくなってくれる事を願っています。
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