平成10年 1998年 12月
 春先から異常の連続。時間を掛けて育苗する方針でじっくり育てている我が家では、少し田植えが早まったかなという程度で済んだのですが、4月の高温で稲の苗が伸び過ぎて、殆どの農家は大慌てで田植えを始めたり、苗の先をハサミで切って植えたりでした。5月も比較的天候が良く、結果として稲の出穂が例年になく早まりました。暖地の宮崎県では、稲の株が成長し切らないうちに穂が出て、小さい株に小さな穂が付きとんでもない減収になったとか。
 全国的には梅雨明けが遅れ、北日本を中心に日照不足の夏でしたが、幸いにも西日本は比較的天候に恵まれ暑い夏でした。9月も前半は殆ど雨が降らす、余り乾くのも稲の根が痛むので、中旬に最後の水を入れたら草が元気になって、とんでもない状況になりました。コシヒカリを作っている基盤整備の済んだ3反区画の田が、.稲より背の高くなったイボクサという雑草に覆われ、台風7・8号以来の長雨が続くとともにすこしずつ倒れてゆき、遂にどうしようも無いほどの惨状を呈する程になってしまいました。一時は収穫作業に入れないかと思って諦めかけましたが、草を抜けば大丈夫とお手伝い下さった方もあり、3反に12人手間を費やし、10月3日から11日まで延べ9日掛かってようやく完了しました。
 同じ時期に雨を食らった日本晴や餅米の滋賀羽二重が、ほとんど収穫前に田の中で発芽し、、出荷して規格外の判定で販売出来なかった農家が続出したのに比べると、コシヒカリは元来発芽しにくい品種なので助かりました。それでも決して味が良いとは思えません。申し訳なく思っています。
  11月22日から12月7日まで、来年米国へ農業研修に派遣する若者の講習に参加しました。和歌山で前任の担当者が家庭lの事情で担当出来なくなり、前々任の私が再登場と言う事になって、平成4年と同様に欧州と米国の2ヶ所の講習で、合計96人の研修生の講習を担当したことになります。恒例の高野山参拝登山50kmも無事走破出来たので、何とか年を越せそうです。
外国人講師を迎えて語学の授業

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