平成10年 1998年 8月
 ようやく梅雨明け宣言が出ましたが、直ぐに夕立があり天候の具合は余り変わり有りません。それでも、8月の中旬になってまだ梅雨の明けない東北地方と比べると、7月上旬の猛暑のお陰もあって心配していたイモテ病も比較的軽くすみ、西日本は平年作を確保出来るのでは無いかと思っています。
 早稲のハナエチゼンは77月20日過ぎに出穂し始めました。30〜40日位かかって穂は登熟してゆきます。8月中旬すぎには稲刈りが始まりそうです。我が家のヒトメボレは7月末、コシヒカリは8月初めにそれぞれ出穂。例年より少し早めに田植えをしたので、まずは順調な生育と言えそうです。
 8月4〜5日、吉田酒造の肇君の誘いで、山田鏡を見に兵庫県中町と徳島県阿波町へ行って采ました。マキノ町で山田錦を作っている田の地主さんの吉原さんも、ご夫婦で参加されました。行き帰りとも大橋を渡ったお陰で、真昼とライトアップした夜景と両方の明石大橋を見る事が出来ました。今まで橋が無かったのが不思議な位に淡路島は近く、鳴門大橋からは渦潮も見え楽しい2日間でした。
  徳島では少し時間があったので、藍染めの工場を見せていただきました。今では天然の藍を作っている農家は5軒しか無いそうで、土産物屋さんにある藍染め製品の大半は、化学染料を使って染めたものとか。名のある作家でも化学染料を混ぜて染めている者がいるとの事で、どこの世界も本物を追及するのは大変な事なのだと、改めて思い知らされました。
  今年から滋賀県ではヘリコプターによる農薬散布が無くなり、私の家の周りでも農家は穂が出る前後に、風の無い早朝と夕方に防除に懸命です。農薬の代わりに木酢液を散布する農家もあります。今年の天候なら農薬を使わなくてもそれ程心配ないのですが。台風の心配も今の所は無いし、このまま行けば美味しい新米が、もうすぐ収穫出来そうです。
 
徳島県阿波町で山田講を視察10/8/5 

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