「今年の稲作-2014」   http://kajiyamura.jp/
 我が家の母家に当たる隣家の所有田を小作していた農家が、5月の連休が済んでも田植えをしないので尋ねると、昨年夏に小作を返上したとか。 母家の田は昨年まで、2反で3枚だけを我が家で耕作していたのですが、小作を返上されたその田も含めて、名義上は我が家が全部作っている事になっています。このまま田植えをしなければ我が家の責任になるので、いささか慌てました。
 新たに耕作する事になった田は、我が家から東へ100m程の所にあり、2反3畝が5枚に分かれています。一番小さな畝町はわずか70u。このままの状態で耕作を引き受けたら作業が大変。バックホーで畦を取り払い3日掛かりで代掻きをして、一番高低差のある5畝ほどだけはそのままにし、後の4枚を1枚に均してから田植えをしました。
 今年はこの他にも、永年耕作放棄されていた2枚で1反の田を、1枚に均して植えたりもしました。一昨年お預かりしたときには、どんな田なのか見当も付かないほど草茫々だったのです。
 お陰で代掻きに時間を食って、例年より早く終わる積もりの田植えが大幅に遅れ、結局7月中旬まで掛かって仕舞いました
 生育は順調だったのですが、8月に入ると天候が急変。時期外れの秋雨前線が現れて半月ほども停滞し、ようやく暑い夏が戻ってきたのは旧盆を過ぎてからでした。そのため我が家のような超遅植えでは穂肥前に葉色が褪めず、天候不順で稲が軟弱に育っていたのでイモチ病にならない様にとの配慮もあり、迷いに迷って例年の半分量の肥料を、そろそろ穂が出る頃にまで遅らせて施用しました。
 穂肥が遅かったので、普通に入れたら私の胸の辺りまで伸びる山田錦も、これが山田錦?と言われても仕方無いほど短く、まるで日本晴程度。稲穂も小さくこれでは大幅な減収になるかと思ったのですが、刈り穫ってみると収量は例年以上になりました。こんな作り方も有るのかと新発見です。
 9月10月は大きな台風も来ましたが、近江西部(西江州)にはたいした被害もなく、無事稲刈りの時期を迎えました。仕事始めを前にしてコンバインの刈り刃を交換し、稲刈り半ばで見つけた足回りの故障も修理したので、刈り穫りの途中でコンバインが詰まる事もなく、比較的順調に11月5日に収穫作業が終了しました。5月初めに植えた周辺の農家では、例年になく品質が悪いうえ収量も2割減とか。我が家も全体的に見れば収量は決して良くは有りませんが、品質はむしろ例年より良いようで喜んでいます。今年は我が家の様な超遅植えが大成功だったようです。
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