神饌所の改修



  屋根先端の反りが大きく屋根瓦から逆水が入り、土台は白蟻に食われ傷みが酷くなって来た神饌所を、社寺建築・匠の大村正寛棟梁の手で改修しました。工事の進捗状況は日を追って載せましたので、その全貌がご覧頂けます。
  改修工事に当たっては、田中郷の皆さんに御寄付を仰ぎました。神饌所の現況と改修工事の必要性などについては、趣意書を作成してお配り致しましたが、詳細に付いては 改修工事-準備のページ を見て頂ければ、分かって頂けるかと思います。
田中神社建設委員会 建設委員長:平井貞夫 副委員長:薬師川烈 会計:小川長雄
 平 成 1 9 年  2007/3/15



 平 成 1 9 年  2007/4/9
素屋根を掛けたこの状態でお祭りを迎え、例大祭が終わったら工事を始めます。
 平 成 1 9 年  2007/5/15
  屋根瓦を下ろしてジャッキアップをし、基礎工事が始まりました。部分的には白蟻の被害が見られましたが、幸い柱は大丈夫でした。








  従来は、基礎に横長の切石が使われていて、その石の上に直接土台が乗っていました。土台までの高さが無いため風雨に曝されて白蟻の被害を受け、相当酷く傷んでいます。下の2枚は切り取った土台の写真です。





 平 成 1 9 年  2007/5/21
  基礎部分の工事は神饌所裏側から始まり、今回の表側の工事で一段落します。








 平 成 1 9 年  2007/6/ 3
 基礎の部分が一応終わって、屋根の修復に入りました。天井裏にはムササビの糞などが大量に溜まっていて、掃除機で吸い取って綺麗にするだけでも、大変な作業だった様です。
















 平 成 1 9 年  2007/6/12
  屋根の葺地が殆ど出来上がりました。傷んでいた部分も全て修復されていて、杉の木の香が漂い始めました。電気の配線も全てやり直し、ブレーカーなどもボックスに入れて新しくなりました。











 平 成 1 9 年  2007/6/18
  屋根の葺地が出来上がり、銅板葺きが始まりました。この仕事も鈑金屋さんに頼むのではなく、大村棟梁が自分で張っていました。現場合わせの手作業が続きます。







 平 成 1 9 年  2007/6/24
  棟に鬼が上がりました。葺き地の板の上にルーフィング・シートを載せ、その上に銅板を葺いていますが、既製品の瓦を並べるだけの瓦葺き屋根と違って、大変な手作業の毎日です。








 平 成 1 9 年  2007/6/30
 庇部分の銅板が張れました。破風との繋ぎ部分など細かい手仕事の連続です。













 平 成 1 9 年  2007/7/16
 「海の日」の16日、田中神社では午前中社地の草刈りを行い、午後には祇園祭が行われました。
 神饌所の改修工事は10日に、屋根の銅板葺きが大体仕上がり、あとは犬走りのコンクリート打ちや、神饌所の外側のしぶき板の張り替え、壁の塗り替えなどを残すだけとなりました。
 台風4号の襲来に備えて、14日に外側のシートや看板を降ろしたので、全景が分かる様になりました。素屋根を取り足場を外したら、この銅板屋根がどんなに光り輝く事だろうと、楽しみにしています。










 平 成 1 9 年  2007/9/1
 28日から秋雨前線が停滞し、降り始めた雨で予定が少し遅れましたが、ようやく秋晴れに恵まれ雨落ちにコンクリートを入れる作業が行われました。このあとは玉砂利を敷き詰めて完成です。







 平 成 1 9 年  2007/8/29
 素屋根が取れ、改修中の神饌所が姿を現しました。古い建具は水洗いしてはめ直し、合わなくなった建具は新調。壁を塗り替え新しく水捌け用の雨落ちを作り、今日でほぼ完成です。











 平 成 1 9 年  2007/10/2
  素屋根が取れ改修中の神饌所が姿を現し、一ケ月が経ちました。ピカピカだった銅板葺きの屋根も落ち着いた色になり、爽やかな秋の日差しの中で、神饌所はもう何年も前からそうだったかのように、落ち着いて違和感なくたたずんでいました。








inserted by FC2 system